昔ガイドブックの編集をしていました。実は、台湾も一冊やったことがあります。ただ、台湾とか日本人に人気の場所にガイドブックを読んで行くと、必ず同じガイドブックを読んでやって来た人に会うので、今回はほとんど読まずにチャレンジしています。いや別に会ってもいいんですけど。
お店を選ぶときの基準は勘。判断材料はいろいろありますが、例えば地元のお客さんで一杯になってるか、とか、店構えから名店のオーラが漂っているとか。
台湾と言ったら食べ歩きということで、手始めにこちらの店に行ってみました。通りがかった時に、多くのお客さんが待っていたんですね。朝ごはんのお店。
メニューに写真がないので、字面と雰囲気で選びます。間違いなくウマそうな義太利肉醤麺をチョイス。
義太利肉醤麺、なんでしょう。字面的には間違いなくウマい。いかにも地元で愛されていそうな力強いネーミングな気がします。
出てきたのはこちら。
スパゲティじゃん!しかも太めの。義太利=イタリアってことか!!!
地元らしいご飯を食べたかったので、ちょっと残念。でも、ソースの肉ダシに少し台湾のニュアンスが入ってますね。パスタかって言われると、ちょっとイメージする味と違うかも。ってことは日本のナポリタンみたいなもので、地元のご飯といえばこれもそうですね。
ちなみに義太利の文字、街中を歩くと結構見かけます。そう言えば、サイゼリヤもあってそこにも書いてました。
同じ日の昼前、小籠包を食べに目当ての店に移動します。場所は淡水真義線、大安駅の近く。地下鉄で移動しましたが、漢字なのでなんとなく意味がわかります。月台=ホーム、小心=注意して的な意味でしょうか。
演技の良さそうな名前の大安駅を出て、真維市場のエリアを目指します。ごみごみしていて、バンコクとかで見かけそうな雰囲気。経済成長著しいとはいえ、やっぱりアジアで共通する空気がありますね。
でお店を探し求めてウロついていたんですけど、休みなのか見つかりません。残念。小籠包は諦めて近くに何かないかなと思っていると、なにやら良さげな牛肉麺の店がありました。江蘇老趙刀切麺。
あたりには似たような刀切麺屋やメシ屋があるにもかかわら、ここの店だけ開店前にもかかわらず10人以上並んでいました。
これはニオう。良い店の予感。11時45分に11番目に並んで、12時10分にお店が注文を受け始める頃には20人以上が並んでいました。台湾の人は行列を恐れない。ただ、持ち帰りの人もいるので、料理が出始めるとあっと言う間です。
何にしましょう。炸醤麺(ジャージャー麺)も捨てがたいですが、ここはやっぱり牛肉麺か。小が100元、大が110元、普通に考えたら大が良いですね。ただ食べ歩きもしたいからなー。
地元の人の注文を見ていると、豚足みたいなものを一緒に頼む人が多いようでした。右から3番目かな。
ところで牛肉麺って何かと言うと
台湾グルメの代表格といえば、牛肉麺。魯肉飯と並び、台湾人のソウルフードともいわれ、高級料理店から夜市の屋台まで、どこででも手軽に食べられる普遍的な料理のひとつです。
ってことらしいです。醤油ベースの「紅焼」、塩味ベースの「清燉(清蒸)」という、大きくわけて2種類のスープがあるそう。
麺係と盛り付け係で役割分担し、手早くテンポよくオーダーを通していきます。スープに肉のダシが出まくっています。
そしてやっと自分の番になりました。見よ、これが地元民が愛してやまない牛肉麺だ!肉がゴツい。でもウマそう。絶対スープにおいしいダシが出てる。
トッピングの調味料をかけます。外でも食べれますが、暑いのとすぐ横の行列が気になるので涼しそうな部屋でいただくことにしました。
改めて牛肉麺。すごい大きくないですか。これ大ってどうなっちゃうんだろう。麺は太め、肉はぶつけられたらケガする大きな石ぐらいのカタマリです。
いただきます!む、平麺でもっちり。歯ごたえも十分です。
そしてスープ!これが醤油ベースだと…。
牛肉のダシとエキス、少しスパイシーな味付け、牛の骨髄に頭突っ込んで吸っているかのような濃厚さです。滋味がすごい。衝撃です。
それにしても肉がゴツい。肉が。
ああ、おいしいですね。これは美味しい。あっさりしてるけど濃厚という達人の境地です。たまりません。量もめちゃくちゃ多かったです。結構残している人もいました。
ごちそうさまでした。
またアジア風の横丁を抜けて駅の方へ向かいます。