広大な米海軍基地を持つ横須賀。
戦後のジャズ発祥の地ともされ、街の歴史もアメリカ文化と切っても切れない関係があります。
だからというわけではないんですが、立ち飲みのお店が多いですよね。アメリカのバー文化と角打ち文化の混交から数多く生まれたのでしょうか。
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近くまで来た帰り、横須賀中央で途中下車し、そんな立ち飲みの聖地(かどうかはわかりませんが)を体験しようとやってきたのはこちら。
「酒のデパート ヒトモト」の立ち呑みカウンターです。
その名の通り、ヒトモトの角打ちコーナーです。新しい建物に見えますが、店の歴史自体は120年を超えるそうです。
夕方の5時くらいに来たら、ちょうど入れ替えの時間かお客さんは僕だけ。朝10時すぎからやってますからね。
とりあえず瓶ビールをいただきます。中瓶350円。あらリーズナブル。
他の飲み物メニューはこんな感じ。日本酒は225円から、ホッピーは380円。
ビール、焼酎、サワーなどいろいろ揃っていますね。なんてったって「酒のデパート」。
さすが古き良き角打ちと言ったところでしょうか、1~2杯ひっかけてサッと帰るのが暗黙の了解。長っ尻の人でも「1時間以内」がマナーです。
おつまみは、地魚の燻製「いぶりっぎょ」をお願いしました。
いわしとするめゲソ。どちらも150円。温めてもらえました。すごく香りが良いですね。
このいぶりっぎょは次のように作られるそう。
サイズが小さいなどの理由で市場の流通にのらない規格外の魚を加工して商品化したもの。朝獲れた新鮮な地魚を水洗いした後、冷風乾燥機で水分を取り除き、天日干しにすることで栄養価を高め、木製チップで香りを付けてスモークした。
横須賀産地魚の薫製「いぶりっぎょ」が好評-規格外の魚を商品化 – 横須賀経済新聞
なるほど、確かにスモークさと干物のような香りが相まって独特の風味になっています。
するめゲソ、歯ごたえあり。
日本酒を一杯行ってみましょう。最初、目が届く範囲に貼られたメニューで、志太泉のにゃんカップがいいかなと思っていたところ、お店のお母さんに聞くと他にもいろいろあるとのこと。
季節のお酒が10種類くらいありました。
巖の本生(たぶん200いくらでした)をチョイス。ウマい。生酒らしい力強さで味ノリも抜群。ナイスチョイス。
何人か常連さんも来店しています。1杯ですぐに帰る人もいれば、お店の女性としばらく話をしていく人もいて。
簡単なおつまみのほか、缶詰や乾きものもたくさん。
とり皮(140円)が気になりました。
焼き鳥ではなく酢の物。酸っぱくて、ちょっとピリッとする味付けで美味しい。食感はやわらかくて駄菓子的な感じかな。
もう一杯日本酒行きましょうか。1時間ルールは大丈夫でしょうか。「ああ、いいのよ」とお母さん。ツンデレ。距離の近さもよいですね。
鶴齢が充実しているようです。季節ものを中心に、限定銘柄が5種類。
「鶴齢飲むなら、こっちが安くていいわよ。それにしても、いろいろ飲むのねえ」とお店の方。
鶴齢とおつまみセットで500円。お酒は350円のとかもあるから、確かにおつまみが割安です。
ドルも使えるんですね。さすが横須賀。固定レートでしょうか。
お酒はひやおろしに。
ああ、いいですね。お米の味がしっかり引き出されている。日本酒って美味しいなあ。
写真がアレですが、餃子です。
1時間をすぎてほろ酔い。いろいろ頼んでしまって、だいたい1500円くらいでしょうか。お店的にはせんべろも余裕の一軒ですね。
いろんなお客さんがいて、おじいさんから若者まで年齢もばらばら。町とお店とともに年を重ねた人が多いようで、地域と人のかかわりについて考えさせられます。
うん、とても良いお店でした。お言葉に甘えてもう一杯いきますが。
TOKYO BLUESがありました。お酒もそうですが、歴史あるお店ながら、すごく幅広いラインナップですね。
しっかりした味で、ホップの存在感も◎。瓶ビールに比べると割高ですが、この個性はやっぱり良いですね。
「お兄さんくらいだと、こういうクラフトビールと大手のビールはどっちが好きなの?」なんて話をしつつ。ほぼ前知識なしで入ってみましたが、すぐに好きになれるお店でした。
横須賀に行った際にはぜひ。
◆酒のデパート ヒトモト 立ち呑みカウンター
10:15~20:30(水日祝20:00)
無休
https://hitomoto.com/tatinomi.html