和美場くいしんぼう② クジラの尾の身が美味しくて日本酒も奥が深い

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新宮・和美場くいしんぼう① ここはすべての日本酒好きのための学校だ

新宮の和美場くいしんぼうというお店に来ています。

同じ市内にあるみゆきやという地酒専門店を営む店主のお店。お酒も料理もすごい。

どうすごいかというと、独自の日本酒理論・メソッドを持つ店主の的場さんが、旬の料理に合わせてお酒をピンポイントで合わせてくれるのだけど、そのペアリングがストライクどまんなか。お客さんに合わせて、お酒の組み立ても考えるそうです。

まぐろ刺しです。

マグロはキハダの生。クロマグロとかに比べるとうまみや酸こそ少ないですが、もちっとした食感でみずみずしい味わい。単品でも美味しいけど、良い意味でお酒が合うスキがあります。

お酒は同じ「鮪」という銘柄を、そのまま、加水1杯(スプーン一杯)、加水2杯という3杯を飲み分けています。

スプーン1杯の加水で何が変わるのかと思われそうですが、味わい・口当たりは全然別物。

原酒よりも1杯のほうが、もうひと抜けまぐろの風味の余韻が残り、口の奥に香りを残しました。2杯でも、まぐろの香りの余韻はありましたが、やや残り香が穏やかな印象。

続いて、「今日はすごいのがある」と見せてもらったのがコチラ。

クジラの尾の身です。この赤身と脂のノリ!

いろいろと注目を集めるこの地域のクジラですが、水揚げ量は日本有数。

これほどのネタはめったに入らないとのこと。タイミングが良かったです。

トロのような味わいの尾と、もう少し背に近い、コクがある部位。クジラでイメージするくさみは皆無、上品かつ旨みがあって、めちゃくちゃウマい。

こりゃスゴいわ。

お店に合ったカレンダー。詳しくは知らないんですが、どこかのアニメ制作会社の人がこのあたりに来たそうです。

新宮と言えば、熊野古道ですが古代の森でも見に行ったのでしょうか。すごい話聞いてしまった。

マグロの内臓が2つ出てきました。酢味噌でいただきます。

こちらはエラの周辺部分。海の香りが強く、食感の違いも面白い。やわらかい部分とコリッコリの部分が同居しています。

それから、胃袋です。

いわゆる珍味なんですが、新鮮なだけあってすごく美味しい。

味の表現が難しいな。まぐろの濃縮した旨みが、噛めば噛むほどギューッとすぼまって、最後にパッとゴムを離すような余韻とでも言うんでしょうか。お酒に合いますね。

引き続き「鮪」を、今度は温めていただいています。

お燗って美味しいですよね。でも、家でやると失敗することも多い。

的場さんによると、基本は40度くらいまでが旨みが広がってくる温度で、それ以降は少し辛さが立ってくるそう。

家でレンジで温める際には、上ばかり温度が上がらないように、アルミホイルを使うと良いとのことです。結局、上と下の温度差が良くないですからね。

やっぱり温度を変えられるっていうのは、世界の醸造酒と比べても日本酒の面白いところですよね。

シメは名物のうつぼ鍋

僕も大好きです。香りでお酒が飲める。

鍋が温まるまでの間はひと休み。口直しにじゃばら酒です。

そしてメインはマグロの握り。この色つや。

すぐりみかんをかけていただきます。

生マグロらしい新鮮な香りとすぐりみかんの風味が絡み合って抜群にウマい。

最初、サッパリしてるようでも、しっかりとしたコクがある。

グツグツしてきましたよ~。

いただきます。黒っぽい皮からいただくのがセオリー。プルップルで絶品。少し癖がありますが、身はふぐとかに近い味。

こりゃ香りでお酒が飲めますね。旨みが強いし、ポン酢とよく合うこと。

シメは雑炊。

えっ?えっ?なにこれ。

ダシが本当に美味しい。味付けはお湯にうつぼと具材入れるだけです。これだけでも食べに来たい。PERFECT!と心のコスギが黙っていません。

そして最後。舞美人。この銘柄はとにかく酸っぱい

ビネガー様の上立香が強く、本当に酒なのかって感じ。一口飲むと……あまり印象は変わらないですね笑

ただ、こういうのこそ、飲み方の妙なんだと的場さん。

酸っぱい舞美人を、こちらも口をすぼめるほど酸っぱいパイナップルと合わせると……、うそでしょ。めっちゃウマいやん。

いいケンカをさせるって手もあるんですよ」だって。奥が深い。

奥が深すぎて咀嚼できなかったので、また来たいです。よろしくお願いします!

◆和美場くいしんぼう
和歌山県新宮市新宮
17:30~23:00
HP:http://shokusinbou-miyukiya.com/

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