【ひんぎゃ】青ヶ島の「地熱釜」を使えば簡単にプチ飲み会できる

この間、取材で青ヶ島に行ってきました。結論から言うと、めちゃくちゃ良かったです。

青ヶ島には「ひんぎゃ」と呼ばれる地熱蒸気の噴気釜があるんですけど、これを使ったらプチ飲み会ができるんじゃないかと思って試してきました。

今回はその模様をお伝えします。

「絶海の孤島」と呼ばれ上陸困難な青ヶ島

八丈島のさらに南に位置する青ヶ島は、火山が噴火してできた二重カルデラで島の周囲は断崖絶壁。

八丈島からの船は週に4本あるのですが、海が荒れると着岸できないため欠航も珍しくありません。

上陸できる可能性は50%とも言われていますが、こうした過酷さが青ヶ島を「絶海の孤島」と呼ばせています。

僕が行ったときはちょうど天気も落ち着き、あおがしま丸が運航。行ってしまえばどうにかなるだろうと青ヶ島に渡ったのでした。

「ひんぎゃ」と呼ばれる地熱釜で料理ができる

火山の島のためか、池之沢というプリンの形の山の下あたりでは地面から熱い水蒸気が吹き出しています。

この蒸気を使って、料理を蒸したり、お湯を沸かしたりできるのが、地元の言葉で「ひんぎゃ」と呼ばれる地熱釜です。

こんな風に網が入ってて、フタを閉めて栓を開けると蒸気が吹き出します。

 

しばらくすると網自体も手でさわれないほど熱くなるので注意したいところ。それから、フタを開けるときは必ず栓を閉めないとヤケドの危険があります。

一帯の地面からは湯気がモクモク。

いろいろ温めてプチ飲み会

食べ物を温めることができて、お湯も沸かせるってことは、ガスがなくてもアウトドア飯ができるってこと。

なので、島に持ち込んだ食料やお酒でちょっとした飲み会も開けるってことですね。一人だけど。

いろいろ持ってきました。取材の機材のほかにこんなの持ってるんだから重いはず。もう少しで超過料金でしたよ(汗)。

ちなみに、芋は島の唯一の商店・十一屋酒店でも売ってます。地熱釜からは歩いて1時間(!)以上かかるけど。島で採れたっていうサツマイモ、めちゃくちゃ美味しかったですよ。

日本酒の蒸し燗やってみた

「お湯が沸く」「蒸し料理」と聞いてまず思いついたのは日本酒。蒸し燗ができるだろうと。

持ってきた徳利にひこ孫の小鳥のさえずりを入れて、地熱釜に入れてみました。

地熱の蒸気自体は香りがないんですけど、蒸し燗するとなんとなく土っぽい香りがついたような気がします。釜についたくさやの匂いだったりして。でも全然いやな匂いではない。

お酒自体も飛び切り燗くらいまでしっかり温められていて美味しい。日本酒の燗は全然アリです。

缶詰を温めてみよう

プチ飲み会をしようと思ったら、食べ物をどうするかが問題です。

かさばらず調理も簡単っていう縛りを考えると、缶詰くらいがちょうど良いかもしれませんね。島に来る前にスーパーで買ってきた缶詰。

これをまた地熱釜に入れて15分くらい。

素手で持てないくらいアッツアツになってました。

この地熱釜が不思議なのは、温められても湯気が全然でないんですよね。不思議。見えないだけかな。

さばみそ煮から。

しっかりホクホクになっていて美味しい。神亀みたいなタイプの燗酒に合うかなと思ったら教科書通りのペアリングでした。

続いていわしの煮つけ。生姜味なので、生姜の香りをとっかかりに小鳥のさえずりを合わせるねらいです。

これも合う。缶詰が美味しいのはまあ当然として、この日本酒がすごいのか。

いずれにせよ、電源もガスもなくても、こんな簡単に地熱で缶詰が温められるのはいいですね。

芋系はひんぎゃの定番

この地熱釜で温めるものの定番は芋。あとはくさや。

こっちの商店にどんなものが売ってるのかや、商店までの距離がわからなかったので、一応ジャガイモを持ってきてました。

芋はけっこう時間がかかるらしく、サツマイモは40分~1時間くらい、ジャガイモも1時間くらいかかりました。

青ヶ島名物のひんぎゃの塩をかけて。ウマい!

バターが欲しくなりますね。あとビールも飲みたい。ちなみにビールは地熱釜のすぐ横のふれあいサウナの自販機で売ってます。商店は歩いて1時間だけど、この自販機はかなり使えます。

温まるのを待ってる間に飲んでもいいですね。

焼酎の前割もいい感じ

せっかく青ヶ島に来ているんだから青酎飲みたいですね。

八丈島の売店や、青ヶ島に来てからも十一屋酒店で売ってます。それも結構な種類。

シェラカップで飲むと、俄然アウトドア感が出てきますね。

本当は一日くらい寝かせておきたいところですが、それは難しかったので(気持ちだけ)前割りの焼酎を焼酎を準備します。

それをヤカンに入れて、ヤカンごと燗に。

うん、これは悪くない。温められた芋のお湯割りがまろやかになって飲みやすいです。

青酎らしい芋っぽさも感じられて美味しいです。

練乳缶を温めるとキャラメルに?

変わったところでは、練乳の缶を1時間くらい釜に入れておくと中身が生キャラメルになるそうです。

メイラード反応ってやつかな。

メーカーはヤケドの危険があることから缶をそのまま突っ込むキャラメル作りは推奨していないそうですが、まあできるよということだけ。

40分と聞いていたのでやってみたら、まだ固まりきっていませんでした。ちょっと時間が短かったかな。

青ヶ島に行ったらひんぎゃを楽しもう

そんな感じで、すごく面白い地熱釜。

青ヶ島に行く機会があればぜひ体験してみてください。

宿がある民宿から向かうときは、歩きは行きはよくても帰りが地獄なのでオススメしません。

レンタカーをするか、民宿のオーナーさんに連れて行ってもらいましょう。

日が暮れそうなので帰りましょう。

そうそう、この池之沢は夜になると肉眼でハッキリと天の川が見えましたよ。

おわり